秋田禁煙サロン 2025年

このたび秋田・たばこ問題を考える会では、タバコによる健康被害の実態をもっと多くの人々に知ってもらう必要を感じ、会員が交代でコラムを書くことにしました。 このホームページをきっかけに禁煙に成功し、タバコの害から逃れる人が一人でも増えることを切望します。


2025年12月号
「人情」は温かく「副流煙」は冷たい

秋田県 福祉政策課 滝本法明

私は55歳の県職員です。私が入庁した30年前は、職場でも紫煙がくゆるのが日常でした。 15年前でも「県職員はたばこの煙が気にならないくらい仕事しろ」と言われた、なんて話すと、今の子どもたちに目を丸くされますね。時代は変わりました。

さて、秋田県受動喫煙防止条例では、小規模なお店(客席30平方メートル以下)が屋内禁煙に取り組む期間が、令和10年(2028年)3月まで3年間延長されました。 これはコロナ禍や大雨被害などに直面した小規模な飲食店への、いわば温かい「人情」ある配慮です。しかし、人情は温かくとも、「副流煙」など受動喫煙の影響は体にとって冷たいものです。加熱式タバコであっても、見えない有害物質は含まれています。

全面禁煙化したお店からは「家族連れが増えた」という報告が届いています。お店が環境を整える令和10年(2028年)3月までの期間、私たち客側もお店に「空気がきれいだと料理も美味しいよ」と伝えていきませんか。 老若男女みんなで健康的に美味しい空気の中で乾杯といきましょう。


2025年11月号
「どう説明しよう」

秋田県保健・疾病対策課 武藤順洋

私事ですが、2年ほど前、某外科系の先生からサッカーJ2リーグ「ブラウブリッツ秋田」ホーム戦の招待券をいただき観戦。秋田の名を背負いながら、球際で体を張って闘う選手の姿と、観客数がリーグ下位なれど「秋田!」を叫び熱く勝利を願って応援するサポーターの雰囲気に惹かれ、都合が合えばホーム戦に向かうようになりました。そして、孫達も興味を持ち、一緒に青のユニフォーム、首にはチームタオル巻いて応援に出かけています。

さて、応援に向かう道すがら、スタジアムに沿って外回り道路を入口に向かっていきますと、2ヶ所ほど喫煙場所と書かれた青いテントがあり、多くの大人が喫煙をしています。
すると孫が、「じぃじ、皆なんでタバコ吸ってるの?」と素朴な質問。幼稚園児や一年生にニコチン中毒等々説明してもと答えに困り「・・・体に悪いのにね」とじぃじ。「そうだよね。くさ~いものね。」と健気に答える幼稚園児と一年生。
ところが、観戦の日にちを変えて喫煙場所に近づくと受動喫煙で匂いがするせいか、孫は何度も同じ質問を繰り返します。「じぃじ、なんで?」「・・・体に悪いのにね」「くさ~いよね。」。

素早いボール回し、全力疾走してボールを奪い合うのが魅力のサッカーにタバコはイメージが全く合いません。
ハーフタイムには、喫煙場所が大賑わいとなる現状を見るに付け、孫から「じいじ・・」と質問が出ない状況になることを願っています。


2025年10月号
相撲と禁煙

たいよう薬局 伊藤愛弓

秋田県のたばこ問題を考える会に入会し、色々な先生方の講演を聞いたりしながら勉強してまいりました。もともと喫煙はよくないものであるとの認識はありましたが、吸う側だけではなく、周りにも悪影響を与えてしまうという認識を今まで以上に強く持つようになりました。
ところで、私ごとではありますが大相撲の観戦が好きなので、本場所が開催される時期はよくテレビで観戦しております。そこで、相撲と喫煙の関連はないかと調べてみたところ、平成の大横綱といわれる、千代の富士はもともと喫煙者でしたが、大関になるまでに禁煙し、横綱に昇進し、幾度もの優勝を重ねたそうです。『禁煙』が強くなるための活力になったと信じてやみません。
先日チャンピックスの出荷が再開となりましたが、もし禁煙したいという人がいたら、薬剤師として微力ながらサポートして参りたいと考えております。


2025年9月号
私の禁煙

たいよう薬局 大曲店 伊藤聡大

昨年入会させていただき、今回コラムを担当させていただくことになりました。私自身はこういった活動をして日が浅いもので、法律関係や時事問題に関してまだあまり詳しくなく、何を書いたものかと悩みましたが、自分自身のことなら書けると考え、かつて自分も喫煙者だったことから、自分自身の禁煙のことを書いてみようと思います。

私の実家では、父も祖父もまさに昭和の男、という感じのヘビーな喫煙者でしたので、タバコというのは生まれてからずっと身近にあったように思います。灰皿が家に何個もあったことを覚えています。自分自身も大学に入ってから喫煙し始め、そのまま社会人になってからも喫煙し、6年ほど喫煙しておりました。
禁煙のきっかけは、社会人になってお付き合いした方から、タバコが嫌いだからやめてほしいと言われたから、というものでした。それまで禁煙する気は全くありませんでしたが、人間って単純なもので、そういった方から言われると決心があっさりつきまして、2~3か月くらいで禁煙に至りました。高価だったこともあり、ニコチンガムやパッチなどは使っていません。

自分の禁煙を振り返ってみると、特に愛って、禁煙においてはすごく大きな力を持つと思うのです。結局最後に頼りになるのは、何を使うかではなく、禁煙したいという気持ちになった相手への愛だなと今でも思っています。誰かを大切に思って禁煙するのはその相手への愛ですし、自分の健康のために禁煙するのもまた、自分への愛です。

余談ですが、私はその方とそのまま結婚しまして、今は自分の奥さんです。お付き合いしている頃から、ずっと禁煙を続けられています。大切な家族を思うと、吸いたい気持ちにならないです。やっぱり禁煙は、始めるきっかけも、続けるコツも、愛がいちばん~♪です。


2025年8月号
喫煙者を減らすにはどうすればよいか

秋田看護福祉大学 藤田碧

私は、「最初の1本を吸わせないこと」が最も重要だと考えています。喫煙開始の理由については様々な調査がありますが、身近に喫煙者がいるかどうかは、大きな影響を及ぼすことがわかっています。家族の喫煙に次いで、「友人や交際相手からの誘い」も喫煙開始の大きな要因のようです。誘いの言葉としては、「ストレス解消になる」「集中できる」などがあります。ほかには「かっこよく見えると思って」「憧れの人を真似て」などでの意思決定も挙げる調査報告もあります。
その人が本当に欲しかったものは、友人や交際相手との幸福な時間、ストレスから解放された穏やかな日常、学業に集中し良い成績をあげて自己実現すること、他者からの承認…などだったのではないでしょうか?
それらを叶える手段として、喫煙よりもずっと適切な方法がありますね。喫煙防止の支援は、生き方の支援。微力ではありますが、今後もこの取り組みに力を尽くしていきたいと考えています。


2025年7月号
ふりかえり

ほの花調剤薬局いずみ店 佐藤 拓哉

外気温が35度を超えたある日、ふと隣に並んだ車には小学生ほどの子供が数人。暑さで窓は閉め切りエアコンは全開だろう。運転手は女性、間違いなく母親。ハンドルを持つ手には加熱式タバコが…。
私が禁煙活動を真剣に始めたのはいつ頃だろう。普段の仕事以外に学校薬剤師をはじめてからになる。文部科学省の学習指導要領に薬物乱用防止教室を行うように位置付けられたのは、小学校は平成10年、中学校は平成20年、高校が最も遅く平成21年であった。当時私は小学校と中学校を受け持っていて小学生に薬物防止の一環で禁煙または防煙という講話を始めたのが始まりであった。最も講話活動に力を入れた時期は当会に参加し始めた平成20年から。それも小学、中学、高校の3つを並行して講話し、それを毎年10年以上続けた。生徒の中には私の話を小中高と3回聞いた生徒も複数いた。
そんな私は平成35年の春に学校薬剤師の職務を後任に譲った。理由は幾つかあった。一つに、学校薬剤師の仕事をしたい若者が多々いて先輩たちが辞めない限り席が空かない。また、臨機応変に講話活動するには時間と体力が低下した。そんな時に「加熱式タバコ」という新たな大きな敵が現れた。この大きな敵の事を今までの講話で説明するには時間が全く足りず自分自身で不完全燃焼になり不満が高まった。
辞めた私が言うのは変だが、これからの講話目標は「加熱式タバコの正しい知識を如何に伝えるか」だと考えている。10年以上の薬物乱用防止教室の効果もあって、生徒達は基礎的な情報はすでにしっかりと理解している。しかし加熱式タバコとなれば話が変わる。まだまだ正しい知識が届いてはいない。紙巻きタバコは有毒だが加熱式タバコは無害と思っている人が教員含めあまりに多すぎる…。

終わりに
私は難しい化学的な話や言葉は言えませんでした。
しかし何度も熱く語る事が大切だと思った30年でした。


2025年6月号
小学生への喫煙飲酒予防教室 家族の喫煙・飲酒状況と児童の喫煙・飲酒への将来像

介護医療院 西大館病院・西大館医院小児科 高橋 義博

令和7年7月8日、大館市立扇田小学校6年生に「喫煙飲酒予防教室」授業を行いました。今回は当会の藤田 蒼さんが見学に来て下さいました。児童家族の喫煙状況や本人の喫煙経験、将来像の事前アンケートを行い、25人中家族内喫煙者は12人でした。以前に大館市中心部の家族内喫煙者は30%程度、周辺部は40〜50%と記憶していましたが、市周辺部の扇田小学校も家族内喫煙者は減少したと感じます。児童の喫煙経験はゼロでしたが吸ってみたいが1名、しかし20歳になった時の喫煙イメージは、全員たぶん・ぜったい吸っていないと答えており、タバコをすすめられてもほとんどが断ると答えていて、ホッとしました。今回たまたま葉タバコ農家児童が1名いましたが、タバコ栽培は重労働と話すにとどめました。
飲酒について飲酒歴ありは4人でした。20歳未満の飲酒は、ほとんどがダメと答える一方、4人が他人に迷惑をかけなければよい、友達・先輩からさそわれたら勇気をもってことわるが15人で、あとはわからないという答えでタバコと比較してかなり寛容的で、むしろ飲酒防止を強く指導する必要性を感じました。タバコ・お酒は「麻薬・覚せい剤・違法ドラッグ」へつながる第一歩だと知っていたのは9人のみで、中学生、高校生の喫煙飲酒につながる不安を感じました。


2025年5月号
タバコと呼吸器感染症

出戸診療所 萱場 恵

昨今、百日咳の患者数が増加しています。インフルエンザ感染者は減少してきていますが、マイコプラズマ、新型コロナウイルス感染者の報告もされています。患者さんたちは、昼夜を問わない激しい咳に苦しんでいます。
紙巻き、加熱式を問わず、タバコの煙には有害物質を非常に多く含み、気道粘膜を傷つけ粘稠な痰を増加させ、肺胞の破壊を引き起こします。喫煙者が、また受動喫煙を強いられている子供さんたちが、呼吸器感染症に罹患すると、より激しい咳が誘発され、肺炎、呼吸不全といった重症化することは明らかです。新型コロナウイルス感染でも、喫煙者と非喫煙者の重症化リスク、死亡リスクが高まることが報告されています。
禁煙の推進は、呼吸器感染症の重症化を予防する対策として最も重要です。
自分自身、愛する家族、頼れる友人を守るため、タバコの煙のない社会を目指しましょう。


2025年4月号
秋田・たばこ問題を考える会代表として11年

秋田・たばこ問題を考える会代表 すずきクリニック院長 鈴木裕之

秋田・たばこ問題を考える会の設立は1987年12月16日と記録されている。初代の代表は矢崎顕二氏で、会の理念を”無煙社会をめざす”として活動を開始したそうだ。WHOが制定した世界禁煙デーの第1回目が1989年5月31日だったことを考えるといかに早かったかがわかる。それから現在まで、およそ40年間、綿々と活動を継続した諸先輩の功績にはまさに頭が下がる思いがある。

私が秋田・たばこ問題を考える会の一員となったのは、アメリカ留学から帰ってきて間もない1995年だったと記憶している。別件でお付き合いのあった中通総合病院の故松田淳先生から誘われたことがきっかけだった。当時の私は秋田大学第二外科の一員として手術と術後管理の毎日で、開胸術でタバコに汚れた肺をみると手術はまだ始まったばかりなのに、『あ~、これから1週間はきつい術後管理になるなぁ』と気が重くなっていた。『タバコがなければ術後管理が楽になって、患者さんも苦しい思いをしなくて済むはずだ』というのが入会の理由だった。

さて、二代目の代表は俵谷幸蔵先生、その後、松田淳先生(1999~2008年)、三浦進一先生(2008~2014年)と引き継がれ、三浦先生が秋田県医師会の執行部になられたのを契機に、私が代わって代表となり、今年が6期目、11年目を迎えた。11年間の主な出来事としては2016年の秋田県受動喫煙防止対策ガイドライン施行と2019年の秋田県受動喫煙防止条例成立(全国7番目)が挙げられる。いずれも私は重要な役目は果たしていないが、秋田・たばこ問題を考える会は推進役として関わっている。1989年の第1回世界禁煙デーに合わせて始まった世界禁煙デー秋田フォーラムは通算36回(2020年は新型コロナ感染症のため中止)、2011年からの受動喫煙防止秋田フォーラムは14回を重ねた。これらのフォーラムの開催には秋田県と秋田県医師会の後ろ盾が欠かせないものとなっていることは強調しておきたい。

私はこういったフォーラムの企画立案に携われる立場なので、秋田・たばこ問題を考える会会員の意見を取り入れ、工夫を重ねてきた。全国的に禁煙活動で著名な講師の招聘、クイズ形式の導入、タレントの起用、ロールプレイングの採用、動機づけ面接法などの喫煙者のへのアプローチ法の紹介などである。個人的には実際の喫煙者を招いて、ステージ上で本音を語りあうことを夢見ているのだが、こればかりは実現していない。私も来年は70歳になる。そろそろ後進に道を譲るべき”老兵”になったと考えている。

(写真はフォーラムで講師として招聘した方々、上段左から大和浩先生(産業医大教授)、川合厚子先生(公徳会トータルへルスクリニック院長)、来馬明規先生(とげぬき地蔵尊高岩寺住職)、村松弘康(中央内科クリニック院長)、加藤一晴先生(加藤医院院長)、下段左から松崎道幸先生(ながやま医院院長)、長谷章先生(長谷内科医院院長)、尾﨑治夫先生(東京都医師会長)、望月友美子先生(新町クリニック産業保健統括部長)、谷口千枝先生(愛知医大教授)、中央はすわん君(日本循環器学会、2回招聘) 所属は現在のもの)


2025年3月号
自動車内での子供の受動喫煙

おおさわ胃腸科内科クリニック 大澤佳之

 公共施設は禁煙となり、かなりの飲食店も禁煙が当たり前となった。受動喫煙に関しては、10年前に比べると状況は改善していると思う。気になるのは子供の受動喫煙である。子供はそもそも自分が受動喫煙に晒されていることも解らない。女性がくわえタバコで運転している光景は日常的に見るし目立つ。さる人の解説では、タバコを吸わない親などと同居しているお嫁さんが自分の車内でやっと一服できるのだそうだ。車に乗り込むとここぞとばかりに早速火をつける。大きな問題は子供が同乗しているのを良く見かけることだ。困ったものである。法律的に何とかならないものだろうか。受動喫煙防止法の対象はあくまで飲食店や施設となっており自動車内の記載は無い。受動喫煙防止法の条文を改定して自動車内も対象に含めるようにならないものか。「秋田・たばこ問題を考える会」の活動方針の一つに加えていただきたいと思う。


2025年2月号
水タバコ

本荘第一病院 添野武彦

 紙巻きタバコが不評になった一方、健康被害が少ないと誤解させる加熱式などと目先を変えて、タバコはしぶとくこの世に蔓延っている。さて、表題の『水タバコ』であるが、主に中東などで静かに・長い歴史を持つ喫煙方法である。つまり、特殊な装置を用いて加熱した香料入タバコの煙を、水を通して冷却させ吸引するものである。水を通る事で吸引する主流煙はニコチンやタールが減ると錯覚しそうであるが、左にあらず。通常のタバコと同様の濃度を維持する。更に発生する一酸化炭素は20℃の水への可溶性は2.6mg/dlと極めて低い。発生する大量の一酸化炭素により、急性中毒で搬送されたという報告もある。命懸けで喫煙しなければならない! 喫煙装置が大掛かりなので、個人的には所有出来ないであろう。だが、(喫煙サロン)とか(水タバコサロン)などと銘打った店舗などが出来れば、新たな喫煙希望者が増える危険性は残る。物珍しさとファッション的雰囲気で、水タバコを流行らせてはならない。私共は、目新しさ、雰囲気の良さなどを謳った甘言で新たな喫煙者を生み出し、喫煙可能な店舗などが出来ないよう、今までと同様に注意し、社会に周知していかなければならない。


2025年1月号
2025世界禁煙デー秋田フォーラムについて

外旭川病院 三浦進一

 5月31日は、WHO(世界保健機関)により定められた「世界禁煙デー」です。「世界禁煙デー」は、WHOが、「たばこを吸わないことが一般的な社会習慣になること」を目指し1989年に制定したものです。厚生労働省は、1992年から、世界禁煙デーから始まる一週間を「禁煙週間」とし、たばこの健康影響等の普及啓発を強化する期間として取り組んでおり、喫煙の危険性や禁煙の重要性等について、一人一人が身近な問題として捉え、継続して取り組めるようにたばこ対策の推進などを考える機会を提供しています。
2025年のWHOの「世界禁煙デー」キャンペーンのテーマは「Unmasking the Appeal:Exposing Industry Tactics on Tobacco and Nicotine Products.」です。「タバコ産業の戦略を明らかにする:タバコとニコチン業界が有害な製品を魅力的に見せるために用いる戦術を明らかにする」ことに焦点を当てています。
秋田でも6/1(日)13:00より秋田拠点センターアルヴェ1Fきらめき広場において、クイズ形式でたばこの真実を学ぶ「世界禁煙デー秋田フォーラム2025」を開催します。スマホのアプリを使い、楽しく充実したイベントになるよう準備中です。是非ご注目ください。


_